2022年下半期(7月~12月)にプレジデントオンラインで配信した人気記事から、いま読み直したい「編集部セレクション」をお届けします――。(初公開日:2022年12月28日)
2022年に日本国内で放送・配信されたドラマで、評価するべき俳優はだれか。ドラマ偏愛コラムニストの吉田潮さんが作成した「2022年俳優ランキング」を紹介する。第2回は女性部門ベスト10――。
10位は将来が楽しみな11歳の名女優
超主観的「ベスト俳優ランキング2022」、女性部門を。採点基準としては、名主演または記憶に残る熱演を30点、その人ならではの比類なき好演を10点、適役または評価すべき演技を5点とし、合計点を算出。複数のドラマで好演するほど得点が積み重なる。同点は好みと贔屓であしからず。
10位 毎田暖乃
「妻、小学生になる。」(TBS)30点。
朝ドラ「おちょやん」(2020年・NHK)の子役時代も名演だったが、心底たまげた。亡くなった妻が小学生に乗り移って夫の元に帰ってくるファンタジー作品だ。子供が大人びた役を演じるというレベルではなく、妻そのもの。よくある入れ替わり・乗り移り系も、暖乃の怪演でリアリティーと切なさが3割増しに。「あなたのブツが、ここに」(NHK)の娘役もよかったが、将来が楽しみな女優のひとりである。
9位 山口紗弥加
「シジュウカラ」(テレ東)30点。
美しい若者(板垣李光人)に恋をして、モラハラ夫(宮崎吐夢)と決別する漫画家役。ただの不倫モノではなく、40歳から人生を変える女の覚醒と覚悟を描く物語だ。おばさん・売れない漫画家と自分を卑下し、主語もモチベーションも失っていた女が、痛みを伴いながらも生き直す。繊細な表情の中に狂気と純真、紗弥加の本領発揮。妻と母を卒業し、言葉と自由と孤独を手に入れた姿がすごくよかった。