サムスンのスマホに海外ユーザーが大激怒している
韓国・サムスン電子のスマートフォン「Galaxy(ギャラクシー)」に搭載されている高性能カメラをめぐり、海外のユーザーから「100倍ズーム機能は偽りである」という指摘が相次いている。サムスンが弁解をする事態に発展した。
ここ数年のGalaxyシリーズは「100倍スペースズーム」が最大の売りだった。この機能を使った月の画像をPRに利用し、月面のクレーターすら鮮明に映し出すことができるとうたう。
だが実際は、撮影した画像にAIがディテールを描き足す仕組みになっていた。海外ユーザーの指摘をきっかけに炎上し、欧米のテックメディアを中心に広く報じられている。
米大手テックメディアのヴァージは3月、「サムスンによる月の写真の捏造が発覚」と報じた。米有力テックメディアのエンガジェットは、AI技術の進展に理解を示しつつも、「サムスンの月の写真は偽物だ。サムスンのマーケティングは事実と異なる」と指摘する。
該当する機種は、ここ数年のうちに発売されたGalaxyシリーズのフラッグシップ(最上位)モデルだ。2020年発売のGalaxy S20 Ultraから、今年2月に発売されたばかりのGalaxy S23 Ultraまでが影響を受ける。折りたたみ式ハイエンド機種のGalaxy Z Foldシリーズでは全モデルが影響を受ける。
iPhone最新モデルを大きく上回るズーム性能
サムスンは2020年発売のGalaxy S20 Ultra以降について、「100倍スペースズーム」の機能を華々しく宣伝している。比較として、最新のiPhoneのフラッグシップモデルである14 Pro Maxは、デジタルズームを含めて最大15倍にとどまる。仮にサムスンの主張通りであれば、段違いの性能だ。