「世界一の農業競争力」に学ぶことは多い

オランダは農業の高付加価値化を徹底して強化し、輸出競争力を高めた。付加価値ベースでみたオランダの農業競争力は世界トップといっても過言ではないだろう。ユーロ圏の単一市場によってドイツやフランスなどへの供給体制は強化された。加えて、デジタル技術、市場原理(競争原理)の導入などによって、農家は花卉かきなど自国の気候風土に適した作物への選択と集中を進め、高付加価値路線を徹底した。

オランダの取り組みを、そのままわが国に導入できるほど事は単純ではないだろう。むしろ重要なポイントは、わが国の農業関係者が取り組んできたより安全、より美味な産品を生み出す取り組みを強化することだ。

それに加え、マーケティングのプロの登用などによってブランド化戦略を推進し、国際市場にその魅力を発信する。それは、より多くのわが国農産品の高付加価値化を支えるだろう。長期的にみて、そうした取り組みを進めることは地方創生の推進を支え、関係する産業での所得向上にも資すはずだ。

【関連記事】
「冷めた食べ物」はまったく売れないのだが…それでも台湾で「崎陽軒のシウマイ弁当」が大ヒットしたワケ
「10万人の胃腸を診た専門医が警鐘」日本人の約5割が毎朝食べている胃腸に最悪の"ある食べ物"
「ねえ、ラブホいかへん?」夜の街で家出少女に声をかけられた牧師はどう答えたか
中2で「初めてのセックスはどんな状況か」を考えさせる…日本と全然違うカナダの性教育
「石油を掘らなくても車は走る」ゴミ資源を半永久的に循環させる、世界が注目する日本の"すごい技術"