「子育てに正解がある」は虐待のはじまり

学歴や社会的地位が高くても、必ず「良い親」になるとは限りません。

「良い教育」に一定の正解があるわけではありません。

子育ては迷いと判断の連続です。

子育てのみならず、人生の決断とはすべてそういうものですが、子どものことになると親はさらに悩むものです。

つまり、現代において親に求められる資質とは、「子育てには正解がない」ということを「当然のこと」だととらえる能力でしょう。

逆に、「子育てに正解がある」と思っていると、おかしな方向に向かってしまいます。

「自分の考えが絶対」だと子どもに押し付ける親。
明らかに適性のない進路を子どもに無理強いする親。

そうした親もしばしば見かけます。

その結果、子どもが激しく拒否し、場合によってはうつ病になるほど悩んでいても、それでも親が判断を変えないようであれば、これは虐待です。

いわゆる「教育虐待」と呼ばれる現象です。

指を突き出すビジネスマン
写真=iStock.com/kuppa_rock
「子育てに正解がある」は虐待のはじまり(※写真はイメージです)