「子育てに正解がある」は虐待のはじまり
学歴や社会的地位が高くても、必ず「良い親」になるとは限りません。
「良い教育」に一定の正解があるわけではありません。
子育ては迷いと判断の連続です。
子育てのみならず、人生の決断とはすべてそういうものですが、子どものことになると親はさらに悩むものです。
つまり、現代において親に求められる資質とは、「子育てには正解がない」ということを「当然のこと」だととらえる能力でしょう。
逆に、「子育てに正解がある」と思っていると、おかしな方向に向かってしまいます。
「自分の考えが絶対」だと子どもに押し付ける親。
明らかに適性のない進路を子どもに無理強いする親。
そうした親もしばしば見かけます。
その結果、子どもが激しく拒否し、場合によってはうつ病になるほど悩んでいても、それでも親が判断を変えないようであれば、これは虐待です。
いわゆる「教育虐待」と呼ばれる現象です。