今の仕事にやりがいを感じられていないけれど、そのままでいいのだろうか? みらいワークス社長の岡本祥治氏は「ライスワークを続けてきた人は、だいたい50歳を過ぎたあたりで、自分が目を背けてきた事実に気づき始める。そこから、自分にとってのライフワークは何かを探ったのでは遅い」という――。

※本稿は、岡本祥治『LIFE WORK DESIGN』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

アジアのビジネスマンの携帯電話を使ったワークスタイル
写真=iStock.com/sang-hwa lee
※写真はイメージです

「ライスワーク(Rice-WORK)」だけを追ってはいけない

さて、ここで一つ質問します。

「あなたは何のために働いていますか」という問いに、皆さんなら何と答えますか。

「家族を養うため」
「自己実現のため」
「会社の理念に共感して」
「みんなが働くものだから」

いろいろな答えがあるかと思います。

世の中には大きく分けて、2種類の「仕事(WORK)」が存在すると私は考えています。

「ライスワーク(Rice-WORK)」と、「ライフワーク(LIFE-WORK)」です。

前者を直訳すると「米の仕事」。つまり、「日々の食料を得るための仕事」「生活のための仕事」です。

当然ながら人が生きていくためにはお金が必要です。家賃を払い(家を買い)、食糧や日用品を購入し、自分(や家族)が安心して暮らしていけるだけの収入――それを賄うための仕事を、仮に「ライスワーク」とネーミングしましょう。

では、「ライフワーク」(人生の仕事)とは何でしょうか。一口で言えば、「夢や自分の好きなことを追い求めるための仕事」です。

天職、生きがい、やりがい、自分の人生を賭けるに値する仕事と言ってもいいでしょう。他人から「もっと稼げる仕事が他にあるよ」と言われても、「いや、自分はこれをやりたい、極めたい」、心から「やりたい!」と一点の曇りもなく突き進める仕事のことを、「ライフワーク」と呼びます。