SNSは目的に応じて「使い分け」

彼らは消費だけでなく、政治に関しても、社会の変化や多様な価値観に目を向けられる視野の広さと、情報接触におけるバランス感覚を求めています。

【生の声】Twitterはニュースとか時事問題、インスタは友達の近況とか、カフェの情報を見る。

SNSで情報収集をすることが当たり前であるZ世代ですが、「検索」に至るまでには、やや時間がかかるようです。実際にインタビューでも、「何か知りたいときにInstagramで一番よく見るのはおすすめ欄のタブだけど、ワードを入れて調べることはほとんどせず、検索窓の下に出てくる関連画像・動画を永遠に見て、気になるものを見つけていくことの方が多い」という声が聞かれており、この回答は年々増えている傾向にあります。

「おすすめ欄は自分の興味のあるものが出てくるようになっているので、そこを見れば自分が知りたい情報は大体得られる」と話すZ世代は多く、感覚的にSNSのアルゴリズムを理解している様子です。

【生の声】自分のおすすめ欄に好きなトレンドが集まってくるように、インスタパトロールして好きな投稿に「いいね!」してる。そうするとおすすめ欄に出てくる内容が変わるから。

つまり、検索をしてむやみに情報の波をかき分け、本当に欲しい情報を探し当てることに時間をかけるよりも、自分の欲しい情報の輪郭をおすすめ欄の中である程度作った上で検索をしていくという、効率的な情報収集の姿勢です。

公園の芝生の上に座って食事をしているグループ
写真=iStock.com/eli_asenova
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