「増配」で株を持ち続けるだけでも儲かる
配当株投資の一番の楽しさと強みは、配当金の「増配」があることです。
増配とは、企業が株主に対して分配する配当金が前期よりも増えるということですが、増配ができるということは、その年の企業の業績が良かったことを意味しています。
こうした企業の業績向上による増配は「普通増配」と呼ばれています。
一般的に増配という場合は、この普通増配を指しています。
この他に、企業の創業何十周年などの節目の際に支払われる「記念増配」や、固定資産を売却したなど、何らかの特別な理由によって企業の業績が良くなった時に支払われる「特別増配」があります。
増配とは、「どういうことか?」を具体的な数字で説明します。
現在、10円の配当金を出している企業があるとします。この企業が、毎年1円ずつ増配していくと、配当金は10年で20円に増えます。
その株を配当金が10円の時に買っていれば、この時点で配当金は2倍に膨らんでいます。つまり、10円の時に50万円の配当を受けていた人ならば、10年後にはそれが2倍の100万円になっているということです。
三菱UFJフィナンシャル・グループの配当金は、10年前は12円でしたが、2023年3月期には32円に増配しています。10年前に年12万円の配当を受け取っていた人であればずっと株を持ち続けることによって、32万円の配当金を手にしているのです。
その10年間、ただ株を持っているだけで、株数を増やしていなくても、企業が増配してくれれば、受け取る配当金は2.6倍になっているということです。
配当株には「沼にハマり込む」ような魔力がある
世の中の景気がどうなっていても、投資先の企業が頑張って利益を出し続けてくれれば、継続的に配当を受けることができます。
これが、配当株投資が「インフレに強い」といわれる理由です。
大切なことは、目先の利益に目を奪われて、短期間で結果を求め過ぎないことです。
1年や2年の短い期間で、資産を3倍とか10倍にしようと思っても難しい話です。
配当株投資で成果を実感するためには、最低でも10年くらいの時間軸で取り組むことが求められます。
市場の動きにとらわれずに、淡々と株数を増やしていけばいいだけですから、「この先、10年は続ける」と方針を決めてしまえば、モチベーションは意外に保ちやすいと思います。
「10年は頑張ろう」と覚悟を決めても、その間、ずっと我慢を強いられるわけではありません。
配当金が入ってきたり、増配によって配当金が増えるなど、その時々でつねに楽しみが待っていますから、実際に始めてみれば、その楽しさが理解できます。
私は、その状態をツイッターで「沼」と表現しているのですが、一度でもその楽しみを体感すると、どっぷりと沼にハマったようになって、そこから抜け出せなくなります。配当株投資は、そうした「やめられない」、「止まらない」となるような魔力を持っている投資だと思います。