生きづらさの正体

本来、お金を使うことは、豊かに暮らすことが目的のはずです。

おしゃれなインテリア家具を買うのも、おいしいレストランで食事をするのも、たまには旅行をするのも、すべては豊かに暮らすためのもののはずです。

それがいつの間にか、「いまの暮らしを維持するには、仕事で多少いやなことがあっても我慢するしかない」という状態に変わります。

ストレスを抱えた若いアジアのビジネスマンは、階段に座って頭に手を合わせていた。失業とレイオフの概念。
写真=iStock.com/tuaindeed
※写真はイメージです

つまり、元々は豊かに暮らすためにお金を使っていたはずが、自覚がないうちに、お金を使って暮らすことが苦しさの根源にすり替わってしまうわけです。

生活にかかるお金を年々減らしていく中で、僕はこのことを強く実感しています。

なにおれ『31歳、夫婦2人、月13万円で、自分らしく暮らす。』(大和出版)
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海外営業の仕事の辛さを誤魔化すためにお金を使って遊んでいたとき、お金を使えば使うほど、辛いと感じる仕事から逃げられなくなっていました。

「いまの暮らしを続けるには最低でも月20万円は必要で、将来のことを考えると年収を下げる転職なんてできない」

そう思っていました。

結局は自分自身で、自分の首を絞めていたわけです。

そして、この「生きるためにはやりたくない仕事を続けるしかない」という「選択肢のない状態」こそが、生きづらさの正体です。同時に、自分らしく生きられない根本的な原因でもあります。

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