出張費という名の自由なお金、健康志向で食費は青天井
では、月々の生活費はどうなっているのでしょうか。深掘りすると、高収入世帯にありがちな、“プチ贅沢”な習慣や、夫婦ともに支出に対するゆるさが垣間見えてきました。
住居費は戸建ての住宅ローンが10万円。夫が勤務する会社で雇用延長されたという前提の返済計画で、夫が72歳に完済予定です。この点も、見通しの甘さが際立ちます。夫の会社は70歳まで働くことができます。そのあと2年間は労働収入の予定がない、空白の2年間です。その間もできれば働いてもらうつもりだと妻は言うのですが、もし勤務先やご自身の体調などに変化があり、予定通りに働けなくなったらどうするのでしょうか。
食費は、外食を含めて月11万円。もともと、「料理はテーブルいっぱいに並べなくてはならない」といった固定観念があり、食費がかさみがち。さらに量だけでなく質にもこだわりあり。長男が小さい頃アトピー性皮膚炎を患っていたことから、症状が落ち着いた今でも食材は有機野菜などを選ぶ習慣が続いているようです。
そして思わず目を見開いてしまったのが小遣いの額です。なんと17万5000円。内訳は、夫が14万円、妻が3万円、高校生の長男が5000円です。手取りの世帯月収が70万円近くあるため、食費や小遣いなどが高くなりがちなのも分かります。ただ、来たる年金生活や長男の大学進学を考えると、看過できません。