第二次大戦後、禁断の学問となった「地政学」

地政学は19世紀に日本に伝わってきて、第二次世界大戦が終わるまでのあいだ研究されてきた学問なんだ。

だけど日本が戦争で負けたあと、日本を支配下に置いたアメリカによって「地政学は戦争に直結する学問だから、研究を続けさせたら日本はまた戦争するかも……危険だ!」と考えて、日本にいた地政学者たちをクビにしてしまった。

その後は、日本国内でも、戦争に関わることを考えないようにしようとする流れが生まれたために、地政学は最近まで禁止されてきたんだ。

これから学ぶべき学問

だけど現代になってくると、「地政学は戦争のためだけではなく、世界各国の動きを知るために必要な学問」という考えに変わってきたことで、ふたたび注目されるようになってきたんだ。

いつかやる社長『90枚のイラストで世界がわかる はじめての地政学』(飛鳥新社)
いつかやる社長『90枚のイラストで世界がわかる はじめての地政学』(飛鳥新社)

たしかに、地政学は国の防衛や戦略を考える学問だから、戦争につながる可能性は否めない。だけど、戦争がいやだからといって戦争のことを考えない・知らないというのはかえって危なくないかな? 戦争を絶対にくり返してはいけないからこそ、戦争をしないために、「そもそもなぜ戦争が起こるのか?」という「戦争が起こるメカニズム」を知っておく必要があるよね。

地政学は、これから学ぶべき学問といっても過言ではない。

小、中、高、大学と新社会人や年配の方まで、あらゆる世代で幅広く使えるツールとなっていくはずだよ。

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