緑茶に関しては、私自身が行った腸内細菌に関する実験があります。日頃緑茶を飲む習慣のない10人の男女に10日間緑茶を飲み続けてもらい、飲む前と飲んだ後の腸内細菌の変化を調べたところ、10人ともビフィズス菌の割合が有意に増えたのです。

ところが、1週間飲むのをやめてもらうと、ビフィズス菌の割合が飲む前と同じ程度まで戻ってしまったのです。

ここから推測されるのは、カテキンの効果で悪玉菌が抑制され、それによってビフィズス菌が増えたのではないかということです。ビフィズス菌はカテキンに強い菌で、それによる影響がなかったことが考えられます。いずれにしても、飲み続ければ腸内バランスの維持に役立つことに変わりありません。

茶葉ごと飲むのが「腸活」の秘訣

お茶どころは全国にたくさんありますが、個人的に静岡の掛川茶にはとても注目しています。がんによる死亡率が低い地域ランキングの上位には緑茶の産地が多く、そこからも緑茶の健康効果がわかりますが、その中でも掛川は随一です。

昔ながらの「深蒸し製法」が残っていて、茶葉ごと飲むのが特徴です。茶葉には食物繊維が豊富に含まれるので、腸活のためにはぜひ茶葉ごと飲むといいでしょう。実際、住民の腸内細菌解析でもビフィズス菌の検出量が顕著にみられています。

【関連記事】
「母親にはウソの仕事を伝えている」41歳独身男性が"1日中うんこを吸い続ける仕事"を辞めない理由【2022編集部セレクション】
「10万人の胃腸を診た専門医が警鐘」日本人の約5割が毎朝食べている胃腸に最悪の"ある食べ物"
「うんこは出すものではなく、落とすもの」肛門科専門医がトイレで3分以上頑張ってはいけないと力説するワケ
「脳トレはほぼ無意味だった」認知症になっても進行がゆっくりな人が毎日していたこと
「1日2個、切ってスプーンで食べるだけ」メンタル不調に効く身近な"あの食べ物"