男性の死亡ピーク年齢が74歳→85歳へ11歳も高くなった

こうした死亡ピーク年齢が、近年、どう推移してきているかを見るため、図表2には、ヨコ軸の「死亡ピーク年齢」とタテ軸の「その年齢の死亡者数」が2000年以降どのように推移してきたかを散布図形式でプロットした。

【図表】死亡ピーク年齢とその年齢の死亡者数の推移(2000年以降)

男女ともに、高年齢化と死亡数増加傾向が同時に進んでいることが一目瞭然である。なお、2020~21年は新型コロナの感染拡大が起こった年であるが、死亡年齢についてはこれまでと異なる目立った変化は認められない。

男性は女性より高年齢化の進捗度合いが大きい。2000年から2021年にかけて男性はピーク年齢が74歳から85歳まで11歳も高くなっている。これに対して、女性はもともと高年齢化が進んでいたためか、86歳から92歳へと6歳しか高くなっていない。

男性の死亡のピークがそんなに前でない2000年には74歳と今よりかなり若かったことはかなりの驚きである。現在と異なり70歳を超えたら死を意識する人も多かったのではないか。ちなみに、2000年時の平均寿命は男性77.7歳、女性84.6歳。先ほど死亡ピーク年齢は平均寿命の+4~5歳と述べたが、2000年の男性の場合、ピーク年齢の方が2.2歳も短かった。

ただ、ピーク年齢の死亡者数の増加については、男性より女性の方が大きくなっている。そのため、男性より女性の方が垂直方向に突き立った軌跡を描いている。