「おつりが違います」と言えない人が潜在的に持つ能力

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第6位は、『「静かな人」の戦略書』でした。

ジル・チャン著、神崎朗子訳『「静かな人」の戦略書』(ダイヤモンド社)
ジル・チャン著、神崎朗子訳『「静かな人」の戦略書』(ダイヤモンド社)

新しい環境が苦手。心配性で、先のことを考えると不安でいっぱいになってしまう。「こうすればよかった」「ああすればよかった」とひとり反省会を開催し、落ち込んだまま眠りにつく――。そんな内向型の方のための本、『「静かな人」の戦略書』。

著者、ジル・チャン氏もまた、生粋の内向型。「おつりが違います」と言い出すことすらできないというチャン氏は「内向型人間には、内向型人間の強みがある」と断言します。

まずはあなた自身のことをよく見つめてみてください。スピーチは苦手でも、相手の話を傾聴するのは得意かもしれません。外向型の人のように自信たっぷりに振る舞うことはできなくても、思慮深さやリスクマネジメントの巧みさでは負けないはずです。

つまり、どこか「優柔不断」な部分は「思慮深さ」の表れともとれるし、「心配性」は慎重さを要するリスクマネジメント力そのもの。内向型の人は、アイデアや野心を持っていないわけではなく、ただそれをいちいち大声で吹聴したりしないだけなのです。

内向型のためのビジネス戦略として覚えておきたいのは、新しい環境に飛び込むときは「仲間を見つける」「仕事の能力を示す」「明確な成果を出す」を意識しようというアドバイス。緊張でストレスを感じ、つらくなってしまう前に、まずはこの3つを試してみませんか。

仕事効率を上げるなら朝イチのメールチェックをやめる

第7位の『「めんどくさい」が消える脳の使い方』にもご注目ください。

菅原洋平『「めんどくさい」が消える脳の使い方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
菅原洋平『「めんどくさい」が消える脳の使い方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

めんどくさくて、どうしても体が動かない。そんな自分に嫌気が差し、ますます行動力が落ちてしまう――。そんなあなたには『「めんどくさい」が消える脳の使い方』をおすすめします。

本書では、「めんどくさい」の正体が明かされるとともに、「めんどくさい」を消す7つのコツが指南されます。

そのうちの一つが「その日一番やりたいことを最初にやる」。私たちの脳は、目覚めてすぐが一番行動力が高く、夜眠る前が一番めんどくさいと感じるリズムを持っています。

仕事の効率を上げたいなら、朝イチのメールチェックをやめるのが効果的。最も判断力に優れた時間帯に単純作業をするのはもったいないからです。朝イチの時間帯には、メールチェックのかわりに、やりたい仕事や重要な仕事、苦労しそうな仕事に取り組む習慣をつけましょう。

本書にはこのほかにも、集中力が途切れやすい人のためのアドバイスや、とにかく掃除がめんどくさい人のためのアドバイスも紹介されています。「めんどくさい」にサヨナラしたい人は、本書を手に取ることからはじめてみましょう!