農耕から生まれた余剰が経済を作り、格差を生み出した
第2位は、『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』でした。ページをめくる手がとまらない、読者の知的好奇心を刺激する一冊となっています。
さて、あなたはなぜ格差があるのだと思いますか? 著者の答えは「農耕が発明されたから」。農耕技術が向上する過程で「余剰」が生まれたことからすべてが始まったのです。
例えば、文字と通貨は、農民が共有倉庫に預けた穀物の量を記録する過程で誕生しました。そして、通貨の権威付けのために国家が登場したことで、支配者を守る警官や国を運営する官僚、余剰作物を狙う外敵から国を守る軍隊が生まれます。
農耕は、自然の恵みだけで食べていける地域では発達しませんでした。農耕から生まれた余剰が経済の基盤をつくるとともに、格差を生み出したのです。
まるで小説を味わうように、経済の本質を楽しく学べる本書。これ一冊読めば、経済ニュースを違った視点から読み解けるようになるはずです。
ぶり返すネガティブな感情を簡単に克服する方法
第3位には、和田秀樹氏の『医者が教える 感情的にならない気持ちの整理術 特装版』がランクインしました。
周りの人に振り回されがち、気持ちの切り替えがうまくいかない、活躍している人に嫉妬してしまう――。ネガティブな感情に手を焼いているあなたには、本書をおすすめします。
本書は、2017年に発売されて以降、20万部を売り上げたベストセラーの特装版。イラストやマンガを交えながら、ストレスを軽減し、毎日を穏やかに過ごすための手軽なテクニックを多数紹介しています。
例えば「気分転換でイヤな記憶を上書きする」。イヤなことがあったときは、人間の脳の性質を利用して、新しい情報で「上書き」しましょう。
ポイントは、やるべきことを機械的にこなして、気を紛らわせること。30分だけ昼寝する、アロマをたく、ストレッチをするなど、自分なりの気分転換方法を複数用意しておくのもおすすめです。
いつも機嫌のいい人は魅力的に見えるもの。本書で「気持ちの整理術」をチェックして、心が乱されたときに備えませんか。