人は「慰めてほしいから」群れる
なぜ、人は群れようとするのでしょう。人に甘えたいからではないでしょうか。
「同病相憐れむ」といいますが、辛いことや悲しいことがあったとき、人は群れて甘え合い、慰め合おうとする。甘えたいから、慰めてほしいから、群れるのです。
そして、「相憐れむ」とか、「甘え合う」「慰め合う」というと、「お互いに」という感じがしますが、そうではありません。
実は一方的に「甘えたい」「慰めてほしい」と相手に要求しているのです。それが「同調圧力」になって、それでも思うようにならない相手は、群れから追い出そうとする。
結局、群れたがる人は、自分に甘く、人に厳しい。自分を厳しく見る目と、相手に対する優しさがないのです。
「なんであいつはサボってばかりいるんだ」と思ったら…
自分も甘えないし、不用意に他人を甘やかすこともしない。「冷淡だ」「クールだ」と言われるかもしれませんが、「甘えない」「誤魔化さない」「流されない」という原則を守っていれば、さっぱりとした人付き合いができます。
そのためにはまず、他人に厳しく接するのではなく、他人と接している自分自身に厳しい目を向ける必要があります。
たとえば、仕事の中で、「自分は一生懸命やっているのに、なんであいつはサボってばかりいるんだ」と思ってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、チームを組んで1つの仕事に取り組んでいるのなら厳しく注意すべきでしょうが、そうでないのなら放っておけばいいのです。