若くいたいと思っている人を揶揄するな

日本人には、人が「若くありたい」と思ってやっていることを、とかく「白い目」で見る傾向があります。

女性が少しでも若い髪型をしたり、若い格好をしていると、「若作り」とか「イタイおばさん」と揶揄やゆします。

私たちの周りには、人が若さを保とうとしていることに対して、あざ笑うような言葉がたくさんあります。

・ボトックス疑惑
・整形疑惑
・ズラ疑惑

本人が若くありたいと思ってやっていることを、周囲の人たちは、「似合わない」とか「不自然だ」と嘲笑しているのです。

私は常々、「若くあろうとする人たちを、そんな形で揶揄していいの?」と思っています。

ボトックスというのは、「ボツリヌストキシン」を注射することで、神経伝達物質である「アセチルコリン」の放出を抑制して、加齢による顔の「シワ」の解消に使用されます。

若者の顔と老化の比較
写真=iStock.com/master1305
※写真はイメージです

男女に関係なく、顔が若返ることで、表情も若返り、気分も若返ります。

それのどこが悪くて、「疑惑」と考えるのでしょうか?

「ズラ疑惑」も同じことです。

有名な俳優さんやアナウンサーがカツラをしているからといって、誰かに迷惑をかけているわけではありません。

本人が若くいたいと思っているのに、周りがとやかく言う必要はないのです。

ナチュラルが一番ではなく「タブー」を減らすこと

多くの日本人は、「ナチュラルが一番」と考えていますが、そう言いながら、毎日、不自然な化学物質を飲み続けて、血圧を下げたりしています。

ナチュラルではないと知りながら、少しでも長生きしたいとか、健康でいたいとか思うから、クスリを飲んでいるわけです。

不自然という意味では、どちらも同じということに気づいていないのです。

アンチエイジングに関して、日本人は勝手に「いけないことだ」と決めつけていることがたくさんありますが、年齢を重ねてくると、自分では「いけない」と思うことであっても、多少は手を染めないと若さは保てなくなります。

なぜなら、年齢よりも若くいようとすること自体が、そもそも不自然なことだからです。

若くありたいと思うならば、「タブー」を減らすことが大事です。タブーが多ければ多いほど、自分にかせをかけることになります。

そうでなくても意欲が落ちているのですから、枷だらけになってしまうと、身動きが取れなくなってしまうのです。

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