いつまでも見た目も気持ちも若々しい人は何をしているのか。精神科医の和田秀樹さんは「若さを保つ秘訣は前頭葉の萎縮とテストステロンの減少を防ぐことだ。前頭葉の萎縮は日常のルーティンを少し変えると遅らせられる。テストステロンの減少を食い止めるには、“ある食材”を摂取することだ」という――。

※本稿は、和田秀樹『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

スポーツジムでハイタッチをする男女
写真=iStock.com/Jun
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若さを保つために最も大事な“たった1つのこと”

本稿では、精神科医の立場から見た「老い」や「加齢」、「アンチエイジング」との向き合い方についてお伝えします。

いつまでも若々しい気持ちを維持して、明るく楽しい人生を過ごすためには、どんなことを意識すればいいのか……というポイントに焦点を絞ってお伝えします。

和田秀樹『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』(クロスメディア・パブリッシング)
和田秀樹『なぜか人生がうまくいく「明るい人」の科学』(クロスメディア・パブリッシング)

若さを保つために、最も大事なのは、「意欲を保つ」ということです。

意欲さえあれば、どんな意欲でも問題はありません。

「アンチエイジング」(老化予防)であれ、認知症の予防であれ、カギを握るのは「意欲」を持続させることです。

・いつまでも若くいたい
・ずっと活動的でいたい
・いくつになっても異性にモテたい

人は歳を取れば取るほど、歩かないと、歩けなくなります。

アタマを使っていないと、次第にボケたようになります。

このふたつに関しては、意外と多くの人が理解していますが、「意欲を保つ」ということを意識している人は、それほど多くはないと思います。

それはまだ、あなたが元気だからです。

人は年齢を重ねるうちに、徐々に意欲が低下してきて、あらゆることが「面倒くさい」と感じるようになります。

そうなると、一気に「老化」が加速して、見た目や体が老け込むことになり、場合によっては認知症になることもあります。

認知症の症状で、長年それを診てきた私が最も問題にするのは「意欲の低下」です。

認知症の人の約8割は、何もしなくなって、近所を徘徊はいかいしてケガをするどころか、家からまったく出なくなってしまうのです。

意欲の低下は、脳の老化現象によって起こります。

意欲というのは、放っておくとドンドン落ちてしまいますから、できるだけ早く対策を講じる必要があります。