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これが「大阪都構想」を実現するための具体策だ!

大前 今回、大阪都構想の今後の具体策を私なりにまとめてきたのでご覧ください(図表参照)。産業基盤を担う道州レベル。それから生活基盤を担う基礎自治体レベル。それぞれが何をすべきか、「目的」「財源」「人材育成」という3つの観点から示しました。

これはかねてからの私の主張ですが、統治機構を道州と基礎自治体の二層構造で考えると、目的も財源も人材育成もきれいに切り分けられる。財源でいえば基礎自治体は資産税、道州は付加価値税ということですみ分ければ、法人税、所得税、相続税その他すべての税金はなくせる。

橋下 僕らは大前先生にまとめていただいた、まさにこの図表をゴールにしているんです。大阪都構想は関西州、道州制に向けたワンステップなのです。

今の日本の統治機構は国の仕事、広域行政の仕事、基礎自治体の仕事がゴチャゴチャに融合していて、誰が責任と権限を持っているのかさっぱりわからない。だからこれを整理する。といっても国全体で一気にやるのは大変なエネルギーが要りますから、まず大阪のなかで広域行政と基礎自治体を分ける。30万人規模の基礎自治体が大阪府内に約30というのも先生のご指摘通りです。

高校の義務教育化は、僕は2年前にやり始めまして、所得制限をかけていますが、今年度は公立の生徒が約4000人、私立に流れました。今は私立と公立が切磋琢磨するようになって、大阪の高校教育は劇的に変わってきています。それから大前先生からいつも言われる京都との合併ですが……。