「添加物ゼロ(炭酸以外)」と書いている理由

だが、またしても龍馬1865にとって試練が訪れる。

2020年4月に食品表示法が改正されたことで、原材料と添加物を「/(スラッシュ)」で分けて表示しなければならなくなったのだ。

龍馬1865の原料に使用している炭酸は添加物に該当するため、このままだと缶のラベルに無添加と記載できなくなる問題が生じたのである。

対応策を考えた末に出た答えが「添加物ゼロ(炭酸以外)」という記載だった。

「無添加と表示できなくなるのは痛手だったので、消費者庁とやりとりしながら案を巡らせていました。そんななかで『無添加』ではなく『添加物ゼロ(炭酸以外)』という記載の仕方はどうかと消費者庁の担当者へ聞いたところ、無事に認めてもらえました」

2020年は前年比150%、21年は170%の売り上げ

紆余うよ曲折がありながらも、龍馬1865は“まさにビールを飲むが如し”という本格派の味わいが支持され、着実に裾野を広げることに成功した。

特に近年では、消費者の中でノンアルコールビールの立ち位置や飲まれ方が変わってきているのも追い風になっているという。

「一般消費者の中でも、ノンアルコールビールの立ち位置というか、飲まれ方が大きく変わってきていると思っています。バービカンを引き継いだ頃は『(お酒を飲むことへの)ドクターストップがかかった人の逃げ道』のようなネガティブな印象を持たれており、あくまでビールの代替飲料という捉え方をされていました。それがアルコール分0.00%の商品が出始めた頃から消費者志向が変化しはじめ、今では妊娠中や授乳中の女性、甘くない炭酸飲料を求める方に好まれるなど、ノンアルコールビールがポジティブに飲まれるようになったと感じています」

コロナ禍でも、龍馬1865の売り上げは2020年が前年比150%、2021年は170%と順調に伸長しているそうだ。オーケーストアなどでの店頭販売やECサイトで伸びているという。

消費者の健康意識の高まりに応えていきたい

最後に近藤さんへ今後の展開について聞いた。

写真左から「龍馬レモン」、「龍馬 Bloom IPA」、「龍馬 POWER SODA」
画像提供=日本ビール
写真左から「龍馬レモン」「龍馬ブルームIPA」「龍馬 POWER SODA」

「これまで時間や手間をかけ、龍馬ブランドを育ててきました。おかげで利益も確保できるようになってきているので、これからは消費者の多様なニーズに応えられるよう、さらなるラインナップの拡充ができればと考えています。現在、龍馬1865のほかノンアルコールのビアーカクテル『龍馬レモン』、IPAビール『龍馬ブルームIPA』、強炭酸水『龍馬 POWER SODA』」などさまざまな商品展開を行っております。近年は『添加物を体内に取り入れたくない』というニーズも顕在化しているので、そこの需要も取り込めるようにしていきたいですし、それとは別に、ヘルシー志向に合わせた機能性表示食品なども検討したいと思っています」

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