2021年10月、待望の2人目の子供を出産
そして2021年10月。待望の2人目を出産。現在近藤さんは、生まれたばかりの子供と3歳の元気な息子の育児、75歳で認知症の義母の介護に奮闘している。
「時間ができたら、家族旅行に行きたいです。息子にはずっと我慢ばかりさせてきたので、家族4人でゆっくり過ごしたい。また、介護の状況にもよりますが、時間ができたら仕事復帰もしたいと考えています。これから先、介護にも子育てにもお金がかかると思うので……」
多くの人は、自分が心を込めて作った料理を捨てられたり、影で悪口を言われていたり、頼みの夫が介護にも子育てにも非協力的だったら、全部投げ出して逃げ出したくなるだろう。
それでもそれをしなかったのは、近藤さんの心根の優しさと芯の強さ、責任感ゆえではないかと思う。
口ばかりで、介護にも子育てにも非協力的だった夫を介護の現場に連れていったのは大正解だった。おそらく最初は、面倒くさがりながら渋々行ったのだろう。それでも夫は、義母宅に行くことを拒まなくて良かった。このとき拒む道を選んでいたら、現在の幸せはなかったかもしれない。
「これまで介護をしてきて、介護する側が無理をしないことが大事だということ。使える介護サービスは使い、頼れるところは頼ることが大切だということを実感しました」
過剰な責任感は自分を追い詰める。そのため、適度に肩の力を抜く必要がある。
近藤さんは、介護が始まった当初こそ大変な苦労をしたと思うが、それを乗り越え、育児にも介護にも協力的になってくれた夫との絆が深まった。ダブルケアの終わりは見えないが、きっと2人でなら乗り越えていけるだろう。