2020年(1~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。暮らし部門の第4位は――。(初公開日:2020年7月16日)
性犯罪の被害に遭ったことを娘や息子に相談されたら、親はどうすればいいのか。弁護士の上谷さくら氏は「学校より先に警察に相談したほうがいい。そして、どんなにショックでも『スカートが短いから』などと、子どもに落ち度があるように怒ってはいけない」という――。
娘を学校に連れて行く母
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性犯罪の80%は顔見知りによる犯行とも

警視庁生活安全課によれば、2019年は東京都だけで強制性交等は約240件、強制わいせつは約680件確認しているといいます。痴漢(迷惑防止条例違反)は、約1780件検挙されています。

しかし実際の発生件数は、この何倍にもなると推測されます。被害にあってもそれを申し出るハードルが高いことはむろんのこと、「恥ずかしいから」「自分が悪いのでは」「どうせ信じてもらえない」と一人で抱え込み、悩み苦しんでしまうことも少なくありません。

また、性犯罪の80%が顔見知りによるものといわれています(性暴力救援センター日赤なごや なごみによる)。親戚や知人など、親にとって信頼すべき人が犯人である場合も少なくありません。

通学路、学校、クラブ活動……いつ、どこで性犯罪に巻き込まれるかわからないと考えるのが正しいといえるでしょう。

子どもが性被害に遭うというのは、親にとっても非常にショックなできごとです。しかし親のいざというときの対応が、さらに傷口を広げてしまうことも少なくありません。

では、いざというときどのように対処するべきでしょうか?