名刺は格好良ければいいのか

【加藤】えーと、自分自身で名刺を作る時にさ、情報や、最終的には図形を含めたデザインってどう考える? 載っける情報については、「自分がどう思われたいか」とか「相手をどんだけ楽にするのか」っていう視点で選べばいいですよねと。これはいいと。じゃあそのデザイン……「名刺ってのは格好良ければいい」な人がけっこういると思うのよ。

「どういう情報を載っけるか」ではなくて「本当に見た目が大事」って。それはどうなんだろうね。

【角田】それは僕、インターネットのホームページでもよく言っててさ。「かっこいいけど、どこに何書いてあるか分からないホームページ」問題ってあるじゃない。僕の中ではそういうホームページを作ってるだけで「あ、少なくともネットリテラシーが低い会社なんだな」と思う。

見た目のデザインまでも含めて情報

だから今の名刺の話でいうと、「情報をどうデザインに載っけるか」までも情報なんだってことを理解してる人なのか、理解してない人なのかが分かる。「自分はこんだけ活躍してるんですよ」とか言っときながら、素人がデザインしたような名刺を配ったりする人いるじゃんか。あれって、だからその人の言ってる情報はブラフっていうか、つまり本質じゃないんだなって、「この人の言ってる肩書きってのは本質じゃないんだな」ってちょっと思っちゃう。

【加藤】それは見た目のデザインの話?

【角田】うん、見た目のデザインまでも含めて情報だから。

【加藤】順番としては先に原稿で、その次が見た目のデザインっていう。

【角田】色とか、文字の大きさとか、そういうレイアウトとかも含めて情報じゃない。

それって、僕が番組作ってて、「テロップをどこに入れるか」とか「スタジオのセットがこの色だから」とかって、けっこう綿密にやってるわけだよ。その綿密にやってるのを気付かせないのが一番カッコイイじゃんか。それができてない名刺を見ると、「少なくともこの人にはこの感覚がないんだ」ってのは分かって。