3つ以上チェックがついた人は、いますぐ「小麦」をやめる食生活を強くおすすめします。パンや麺などの「小麦」を中心にした食生活は、あなたが思っているよりも健康に大きな影響をおよぼしているからです。

小麦の摂取過多が体調不良を引き起こす

「でも、私は小麦アレルギーがないから大丈夫」

そう思って、毎日小麦を食べている人はたくさんいます。いわゆる「小麦アレルギー」は、小麦を摂取すると体の各所でアレルギー反応を起こす症状です。たしかにあてはまる人は多くはありません。

しかし、私は「グルテン不耐症」の人は、日本にはたくさんいるのではないかと見ています。グルテン不耐症とは、小麦の消化・吸収がうまくいかず、体の中に炎症を引き起こしやすくなる症状のことです。「グルテン」は小麦のたんぱく質です。

グルテン不耐症には、生まれつきの遺伝的な要素も関係していますが、それよりも、小麦をたくさん摂りすぎているせいで、グルテンに敏感になってしまう人がたくさんいるのが現状です。つまり、知らず知らずのうちに、体が許容できる範囲を超えた小麦を食べてしまっている可能性があるのです。

では、小麦を食べると体の中でどのようなことが起こるのかを見ていきましょう。

グルテン食品
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危険にさらされる腸内環境

小麦のタンパク質「グルテン」は、分解されにくいという特徴があるので、腸の中にとどまります。そのうえ、腸の粘膜に「くさび」のように入り込んでしまいます。これは便としても出ないし、栄養としても吸収されません。すると、粘膜が炎症を起こし、体の不調や肥満などにつながります。

さらに、大きな問題があります。グルテンを構成するタンパク質のひとつ「グリアジン」が「ゾヌリン」という物質を分泌することです。ゾヌリンは細胞と細胞のあいだを開く性質を持っていて、本来はとても重要な働きをする物質です。

ゾヌリンが腸で分泌されると、しっかりと閉じられている腸の細胞と細胞のあいだが開き、食べもの(栄養素)の吸収がよくなります。

ところが、小麦を毎日食べ続けていると、ゾヌリンが大量に分泌されて、腸の細胞と細胞のあいだが開きっぱなしになってしまうのです。グリアジンが腸壁の細胞に結合して刺激し、ゾヌリンを分泌し続けるためです。

すると、どうなるでしょうか? まるで玄関が開けっぱなしの家に悪者が次々と侵入してくるような状態になります。