体験価値重視のプロモーションがコロナ禍で追い風に
そして3つ目は、コロナ禍で料理をする機会が増え、巣篭もり消費による需要が高まったことである。
上村さんは「時短や便利さに加えて、商品を使うことによる楽しさ、高揚感といった商品スペックに寄らない提案を今まで行ってきたのが大きい」と話す。
「機能面だけでなくBRUNOのアイテムを使ってできることや提供できる空間など、ブランドの体験価値を重視したブランド発信やプロモーションを行ってきたので、他社商品にはないベネフィットをお客様に届けられていると考えています。また、SNSやアンケートからお客様の声を拾って商品開発に活かす際も、そのまま反映するのではなく、半歩先を行くようなアイデアまで昇華させ、ちょっとした『驚き』や『ときめき』をお客様に感じてもらえるように心がけているのも、BRUNOが選ばれる所以となっています」
ECとリアル店舗で送客しあえる環境作りに取り組む
ただ、緊急事態宣言や外出自粛要請が続くなかで、リアル店舗の営業は苦しい状況に立たされている。どのような打開策を立てているのか。
「リアル店舗はコロナ禍の影響で来店者数に影響が出てしまうこともあり、EC販路での販売に注力する動きがあります。特に直営店ではECとリアル店舗双方で送客しあえる環境づくりに取り組んでいます。また、ファンとの交流やBRUNOの魅力を伝える目的で行っていたリアルイベントができなくなったので、オンラインイベントでBRUNOの意外な使い方や生活に取り入れるための豆知識などを配信し、ブランドイメージを高める取り組みにも挑戦しています」
「世の中に対してBRUNOは何ができるのかを常に考えながら、今後も人々の生活に根ざした商品開発やプロモーションアプローチを展開できればと考えています。将来的にはキッチンカテゴリにこだわらず第2、第3のヒット商品を生み出し、ライフスタイルブランドとしてのブランド認知を高めていきたいです」