「自分には何もない」と思っている人に必要な視点

最後にご紹介したいのが、第7位の『マーケターのように生きろ』。

井上大輔『マーケターのように生きろ』(東洋経済新報社)
井上大輔『マーケターのように生きろ』(東洋経済新報社)

SNSなどを通して、強烈な個性を持った人たちの活躍が目に入りやすい時代。個性的な人たちの発信を見ては、「自分には何もない」と悩んでいる方もいるかもしれません。

そんなあなたに本書が提案するのは、「マーケターとして生きる」こと。「マーケターとして生きる」とは、自分を表現するよりも「相手からスタートする」マーケター視点を持って生きることをいいます。相手が何を求めているかに思いをめぐらせ、それに応えるために奮闘する。そうして相手の期待に応え続けることで、強く求められる存在になれる――それが本書のメインメッセージです。

また著者は、マーケティングの考え方はキャリアに応用できるといいます。グローバル企業で出世するには、仕事の実力が1割、印象が3割、どれだけ目立っているかが6割と言われているほど、「知られていること」はキャリアにおいて重要だそう。では、どうすれば「知られている」人になれるのか――本書で示されるその答えに、あなたもきっと納得するでしょう。

今月も、AI活用やコロナ禍の営業手法といった最新の知見をまとめた本から、『生きがいについて』や『自分の小さな「箱」から脱出する方法』、『唯識の思想』のような名著まで、幅広いジャンルの本がランクイン。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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