法廷で被告を追い詰めるようないい方である

最後に小室圭は、「この文書は私と母の一方的な言い分を記したものだと思われる方もいらっしゃるかもしれません。それでも、色々な事情があったのだということを理解してくださる方が1人でもいらっしゃいましたら幸いです」と結んだ。

眞子さんも「文書を読まれていろいろな経緯があったことを理解してくださる方がいらっしゃればありがたい」というコメントを発表し、秋篠宮夫妻も「問題を解決するために行ってきたいろいろな対応が“見える形”になるよう努力したもの」だと評価しているという。

残念ながら、この文書を読み終えて、私はそう楽観的には思えない。たしかに金銭問題について小室側は十分に証拠や法的根拠をもとに説明&反論はできていると思う。

元々、この元婚約者のいい分がムリ筋なのである。金銭問題だけではなく、母親・佳代との私的なメールを流し、父親が自死したことや、一卵性母子のあることないことをメディアに流し続けた。

メディアのインタビュー
写真=iStock.com/microgen
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多くの国民は、この男のいい分に理がないことは重々承知しているのだ。

だが、この文書全体を覆っている、法廷で被告を追い詰めるような検察的ないい方は、多くの国民を白けさせてしまうのではないか。

今、小室圭がやるべきことは、自分が正しいと一方的にいい立てることではなく、小室って奴はなかなか人間味があっていい奴ではないかと、多くの国民に思ってもらえるような文章を、その優れた頭を使って絞り出すことではないのか。

解決金報道に思わず「なんだよそれ!」

これを読んで、2人の結婚を祝福してやろうと思う人間がどれだけいるのだろう。

『バイキングMORE』(フジテレビ系)に出た元大阪市長の橋下徹はこういった。

「法律勉強したて、しかも司法試験に合格する直前の人間は、みんなこういう状況になる。すべて法律で物事を考えてしまって、世の中のことが何でもかんでも法律、法律、法律ってなるんですよ」

こう書きかけたところで、驚くような情報が飛び込んできた。

「小室圭さんの代理人弁護士が12日、朝日新聞などの取材に応じた。小室さんの母・佳代さんと元婚約者男性との金銭トラブルをめぐり、小室さんが『解決金』を渡すことを検討していると明かした」(朝日新聞4月13日付)

弁護士によると、小室は、話し合いで解決しようとしたことを文書の中で伝えられたと判断して、「解決金」を渡すことで次の段階に進むことを選んだというのである。

「なんだよそれ!」と声をあげた。

あんたは文書の中で、解決金を渡して和解ということも考えたが、「世間からはやはり借金だったのだ」と見られてしまうに違いない。そうなれば、「将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族と見られ続けてしまう」から「一生の後悔となる可能性のある選択」はできない、これは「切実に名誉の問題」だといい切っているではないか。