※本稿は、金城実、作間由美子『免疫は発酵食品でぐんぐんあがる』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
カラダの組織が炎症を起こさなければ「発症」ではない
新型コロナウイルスの感染者何名とか、著名人の誰それが感染したという話を聞いて、ハラハラドキドキ、一喜一憂している方も多いと思います。
でも、この「感染」という言葉の本当の意味を理解している人は少ないのではないでしょうか。
「感染」とは、たとえて言うなら、侵入者(ウイルス)が私たちのカラダの細胞のなかに入り込んで自分の分身をふやしていく(増殖していく)状態です。
なので、ウイルスが皮膚や粘膜に付着しただけの状態は「感染」ではありません。
細胞に侵入し、分身をたくさん作りだした状態、これが「感染」。
ついでに言うと、PCR検査陽性とは、いまウイルスがいる可能性がある、または少し前にウイルスがいた痕跡がある、ということを意味するのであって、「100%感染している」こととイコールではありません。
感染し私たちのカラダの細胞に入り込んだ侵入者(ウイルス)の分身がふえていくと、カラダの細胞の構造物の一部が壊れてきます。つまり、私たちのカラダの組織が炎症を起こします。
そうすると、痛みや発熱、下痢、セキなどの症状があらわれます。
これが「発症」です。
つまり、感染しても、カラダの組織が炎症を起こさなければ発症をしないということです。(ただし、周囲の人に感染させる可能性はあるので、そこは注意が必要です)