「評価すべきは、中国に改善を迫ったことだ」と産経社説
「『世界の懸念』を突き付けた」との見出しを付けた産経新聞の社説(3月21日付)は「中国の身勝手な振る舞いに対し、単独でなく同盟国と緊密に連携し厳しい態度で臨む。バイデン米政権の対中政策の進め方が明確に示された」と書き出し、次のように指摘する。
「評価すべきは、米側がこの会談に向け、同盟国との対中連携を積み上げ、『世界の懸念』として中国に改善を迫ったことだ」
産経社説が指摘するように同盟各国が力を合わせて、中国を国際ルールの内側に導くことが求められる。それにはできる限り多くの国の協力がいる。時間もかかる。しかし、決して諦めてはならない。
さらに産経社説は指摘する。
「アラスカを開催地に選び、米側が訪中せず、中国側をワシントンに招かない突き放した対応は、安易に中国との対話に転じないとのメッセージとなったはずだ」
「ただし、中国がこれで、態度を改めようとするはずもない。肝心なのは、今回の会談の内容を同盟国と共有し、次の一手へさらなる連携を重ねることだ」
中国には「突き放した対応」も必要だ。そのうえで「次の一手」に進めることだ。
産経社説は最後に日本の立場と対応に言及する。
「菅義偉首相の来月の訪米は、バイデン大統領にとって初の対面の首脳会談となる。米政権が進める対中政策のパートナーとして、日本にも覚悟と行動が必要だ。特に人権問題で、日本はより明確な批判を中国に突き付けるべきだ」
沙鴎一歩はこの産経社説の主張にも賛成する。日本は「覚悟」と「行動」によって中国に対し、毅然と対応すべきなのである。