3.集中しているフリ作戦
何かに集中している人は「邪魔しちゃいけないかな」と感じさせられ、近寄りがたいものですね。その作用を活用するのが、この作戦です。
まず、職場だったら手元の書類、プライベートだったらスマートフォンなど、何でもいいので、とにかくそれらを見ながら、軽くため息をついたり、小さく首を傾げたり、少し舌打ちをしたりします。手元の書類の内容やメールのやり取りに対して怒っているかのような表情で。
こうするとあなたが醸し出す空気は威圧的になりますが、それだけだと、印象が悪くなりすぎるかもしれません。
「威圧感」と「優しさ」を瞬時に切り替える練習を
なので、その威圧的な表情から、ふと顔を上げ、相手と目が合ったら、一瞬ニコッと微笑みかけ、またすぐに目だけを手元に戻し、次第に表情も、元の「なかば怒っているような険しい顔」に戻す。こうすると、優しさと威圧感のバランスがとれ、「クールだが優しそうな人」という印象が作れます。人は一般に、このように「威圧感」と「優しさ」を、瞬時に切り分けられる人に知性を感じ、信頼する傾向にあります。
なので、普段から時々こういう、優しさと威圧感の滑らかな切り替えを、周りの人にちょこちょこ見せておくと、あなたは周りの人から、「『自分』というものがある、自立した人」という印象を持たれ、したがって「振り回しづらい人」という評価もされやすくなります。
そうなれば、今まであなたを振り回していた相手も、だんだんとあなたをその対象から外すしかなくなり、自ら距離をとるようになるでしょう。
難しい顔でスマートフォンを見つめたことは、誰にでもあると思いますので、そのときの自分を思い出しながら演じれば、それほど難しい作戦ではないはずです。