たまに思わず発する失言こそが本音だともいえる

こんな失言もあった。

「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」

ソチ五輪で代表だったフィギュアスケートの浅田真央選手の演技に対する2014年2月の発言だ。これにはスポーツ選手など多くの人々から批判の声が上ったから覚えている人は多いだろう。

この前後にはこんな発言もあった。

「見事にひっくり返っちゃいましたね。転んだことが心の傷に残って、今度は転んじゃいかんという気持ちが強く出たのだと思います」
「日本は団体戦に出なきゃよかった。負けると分かっていた。浅田さんを出して恥をかかせることはなかった」

森氏の失言はこの他にもたくさんあるが、森氏自身は失言や暴言だとは思っていない。自分の思いを素直に話しただけだと考えている。だから何度も失言や暴言を繰り返し、「問題発言だ」と批判されるのである。よく言えば馬鹿正直なのかもしれない。

どんな政治家にも失言はある。政治家の言葉と言われて連想するのは、失言や暴言、問題発言だ。政治家と失言は切り離せない。裏を返せば、政治家の言葉はうそで塗り固められ、たまに思わず発する失言こそが本音だともいえる。

「あまりにお粗末な森五輪会長の女性発言」と日経社説も批判

今回の森氏の女性蔑視発言の問題は、全国紙のすべてが社説に取り上げ、厳しく批判している。

まず各紙の社説の見出しを拾ってみよう。

朝日社説(2月5日付)「森会長の辞任を求める」
毎日社説(2月5日付)「五輪責任者として失格だ」
読売社説(2月6日付)「五輪会長として不見識すぎる」
産経社説(2月6日付)「組織委もJOCも猛省を」

なお日経新聞は「あまりにお粗末な森五輪会長の女性発言」との見出しを付け、2月4日付でいち早く森氏の問題を扱っていた。ブロック紙の中日新聞が母体である東京新聞の社説も「五輪の顔として適任か」(2月6日付)と辞任を求める見出しを掲げている。