[3] 公式なレビューを設ける

計画の見直しが十分行われなければ、その計画がうまく実行される可能性はきわめて低いか、ゼロになる。会議の構成、とくにその頻度やアジェンダ(議論のテーマ)を具体的に決めておこう。

定期的なレビュー会議では、人員や経営資源の問題が最優先議題とされるべきだ。

適材適所の配置が行われているのに、実行がうまくいっていない場合には、経営資源に目を向けなくてはいけない。社員は仕事をするのに必要なものを与えられているだろうか。ハイレベルの評価基準と実行レベルで行わなくてはいけない厳しい決定とのギャップを埋めるために、実行に秀でたマネジャーは、測定ツールや要約文書を使って資源や目標を追跡チェックしている。

どのようなツールが最も効果的かは、組織の規模や複雑さ、文化によって異なるが、目的は単純な計画と完璧な実行をうまく折り合わせることだ。「主な作業と、それに関連した主な評価基準、およびそれぞれの作業について誰に責任があるのかを明確に把握していれば、進捗状況がより明確に把握できる」と、ザゴッタは言う。そうすれば急速に変化する市場の状況に合わせて「資源をより迅速に動かせる」。

厳しい時代につきものの切迫感の高まりを考えると、これは大きなプラスである。しかし、その切迫感のために実行に対する基本的アプローチを変えるのは誤りだ。「よい企業は景気の悪さを障害とみなしたり言い訳にしたりはしない」と、ストラットマンは言う。逆に景気の悪さをテコにして、組織を集中させ、違いを生み出す実行上の問題に社員の関心を向けさせよう。

(翻訳=ディプロマット)