10月末時点で、のべ3000万人以上が宿泊した「GoToトラベル」は、旅行業界の支援としてはまずまずの成果が出ている。しかし、問題点もある。観光戦略アドバイザーの村山慶輔氏は「GoTo事業には2つの副作用がある。これを乗り越えなければ、観光再生にはつながらない」という──。

※本稿は、『観光再生 サステナブルな地域をつくる28のキーワード』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

京都
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前年比を超えるところも出てきたが……

11月13日、観光庁は「Go Toトラベル」事業の利用実績(7月から11月にかけて)の利用実績を発表した。利用人泊数は少なくとも3,976万人泊、割引支援額は2,087億円ということで、まずまずの成果が出ているといえる。

10月に入って、東京都民が「Go Toトラベル」の対象に入った影響も大きい。私自身、この数週間で松山、京都、沖縄、高山を訪れたが、客足が戻りつつあることを実感したし、実際に宿泊施設やエリアによっては「前年比を超えている」という声も聞いた。

ただ、アフターGo Toを見据えるならば、留意しなければいけない点もある。「一極集中の是正」「加速するオンライン化への対応」「顧客とのつながりの強化」の3つである。