厳しいことばかりいう人とは、距離をとったほうがいい

自分をアップデートさせるための2つめの秘訣は、徹底的に自分の味方になり、自分を褒めてくれる人を見つけておくことです。僕の場合は奥さんがまさにそんな存在ですが、同僚でもメンターでもいい。応援者がいると背中を押してもらえます。

あとは、厳しいフィードバックばかりしてくる人っていませんか? 「あなたのためを思って」というけれど、それは全然違います。本当に自分のことを考えてくれているなら、「こうするといいよ」と助言はしても、厳しい発言ばかりしてくるはずはありません。そういう人とは距離をとったほうがいい。真の応援者は、どんな夢や目標に対しても、プラスのフィードバックをしてくれるというのが僕の持論です。

個人力』では、「Transform(常にアップデートする)」の重要性についてふれています。この「アップデート」は、フライヤーで提案している、知的筋力を鍛えて、人生満足度を高めるための習慣、「ビジネスワークアウト」に近いと感じました。僕は「必ずこれをやる」というルーティン化はあまりしませんが、1つ意識していることがあります。それは、新しいものが入り込む「余白」をつくることです。

幸せな人生を歩めるのは、アップデートを続けられる人

最近は、YouTube Liveや音声メディアVoicy「澤円の深夜の福音ラジオ」の配信、書籍の執筆、来年開設予定の武蔵野大学アントレプレナーシップ学部のプレ講義など、やりたいことがやれています。ただし、他者とのコミュニケーション前提の言語化されたインプットとアウトプットばかりでは、心が疲弊してしまうんです。そこで気晴らしにピアノを弾いたり、音楽を聴いたり、詩にふれたりするようにしています。

澤円『個人力 やりたいことにわがままになるニューノーマルの働き方』(プレジデント社)
澤円『個人力 やりたいことにわがままになるニューノーマルの働き方』(プレジデント社)

いま考えているのは海の見える場所への半移住です。海も山も見える地で、ゆっくり釣りをしたいなと。仕事の生産性は下がるかもしれないけれど、人生を意味あるものにするために、余白となる時間を意識的にとりたいですね。

よくビジョンは何かと聞かれますが、僕は「これを成し遂げたい」というのはありません。都度、楽しいと思ったことを追求している感じでしょうか。「あたりまえ」にとらわれず、自分をアップデートし続けられる人が幸せな人生を歩んでいける。そんな応援のメッセージを、『個人力』を通して伝えていけたらうれしいですね。

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