「興味のきっかけを与える」のが大事な役割
良い教師は、テキストの問題を教えるだけでなく、テキストの問題を利用して、子どもたちを楽しませながら、必要な知識を頭脳に定着させることができる。特に理科は、教師がどれだけ知識の引き出しを持っているかが問われる。高額の授業料を払う親からすれば、「おしゃべりばかりして」と思うかもしれないが、教科への興味のきっかけを与えてあげるのが、家庭教師の大事な役割だと感じている。
私たちのこれまでの生活、価値観を大きく変えた新型コロナウイルス。おそらく、中学受験においてもこれまでの常識を変えるだろう。中学受験をするなら大手進学塾といった王道コースや、学校選びは偏差値重視といった価値観はなくなっていくのではないかと思う。そうなったときに、わが子はどんな塾が合うか、どんな教師に教えてもらうと伸びそうか、どんな学校に行くと楽しく過ごせそうかといった親の“見極め力”が重要になるだろう。わが子が中心の中学受験。それが本来のあるべき姿だと思う。
(構成=石渡真由美)