Zoomでサボり認定をされないために
テレワークを採用する企業が増えて、自宅からリモートで会議に参加したり打ち合わせしたりする機会も多くなったかと思います。そうなると周囲に人がいない、画面上の向こう側と距離があるという環境になるので、目の前にリアルに人がいないぶん相手の気配もわからないし、空気を読む必要もないので、そんなにコミュニケーション力いらないんじゃないか……と思っていたりしませんか?
たしかに、空気を読みにくいと思われるかもしれません。表情がわかりにくく、声も聞き取りにくいですから。しかし……、そうでもないんですよね。
わたしはこの1カ月間、毎日のようにマンツーマンから100名規模までオンラインでコミュニケーションをとってきましたが、実際に会うより2倍ほど疲れるのです。なぜかというと、画面を通して相手に思いを伝えるためには、画面越しだと伝わりづらい微妙な動作を通常より大げさにしており、声もいつもより張っているのです。
そう、オンラインってコミュニケーション力が、むちゃくちゃ必要なんですよ。
人間の五感は視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚ですが、対面だと(そのバランスは人それぞれだけど)ほぼそのすべてを使っているのです。でも画面上だと視覚と聴覚だけでコミュニケーションするわけですよね? つまり画面の顔と声に意識がより集中するってことだから、このふたつの感覚がフル活動するのです。
明暗を分ける「リアクション」
もちろん伝える側だけじゃなく「聞いている受け側」も顔面と声によるリアクションがやはり2倍ほど目立ちます。聞き上手でうなずいている感じがよりわかりやすい人のほうが好感度は上がります。普段からリアクションの薄い人はさらに反応が相手にわかりにくいので、「あの人話聞いてないしやる気なさそう」と思われがちです。
だから反応がいい人はさらに好感度があがるし、そうじゃない人はさらに比較されて好感度が下がるのです。
それにリモートワークって自宅にいるわけですから、上司から「ちゃんとやっているのか?」と疑いをかけられることがあるのを忘れてはいけません。
一所懸命にパソコンの前に居座ろうとする猫を制しながら勤務時間通りかなり集中して仕事をしていても、いざ会議のときに反応が悪くて「やる気なさそう」と思われたり、トイレに行ったときにたまたま電話に出られないというだけでも、「やっぱりサボっているのでは?」と疑われてしまう可能性もある。
ちなみにこれはとある会社の人から聞いた実話なのです!