乃木坂46齋藤飛鳥に学ぶ「継続する力」と「明確な目標」の必要性

【三宅】そういえば当社にハリーさんのラジオ番組(J-WAVE『POP OF THE WORLD』)を毎週愛聴している女性社員がいまして、彼女が言うには「最近、乃木坂46の齋藤飛鳥さんの英語が急に流暢になってびっくりした」と申しておりました。なにかきっかけのようなものがあったのですか?

【ハリー】続けたからですよ。かれこれ英語のコーナーを3、4年やっていますから。元々飛鳥ちゃんのお兄さんがイギリスのロックが大好きで、その影響で英語に対する興味はベースとしてあったんです。さらに彼女は仕事でロンドンに行ったりしているので、そのたびに刺激を受けてきました。

【三宅】なにか目標があるといいのですかね?

【ハリー】的確な目標を持つのは大切です。冗談かもしれませんが、いつかイギリスに住んでみたいと番組でいっていたと思います。遠い遠い未来だと思いますが、いつか彼女がイギリスで生活していても僕は全然驚きません。

失敗できることで、人生が楽になる

【三宅】最後に英語学習者へのメッセージを頂戴できますか?

【ハリー】父の言葉を借りてしまうんですけど、失敗を恐れないことですね。どんな栄光や成功よりも、失敗が一番美しくて効果的な成功です。今の失敗は明日、1年後、10年後、もしかしたら人生の黄昏を迎えたときの成功につながるものです。

ですから、1日1回でもいいから何か新しいことにチャレンジして「今日はこんなことを失敗することができた。ラッキーだな」と前向きに捉えていただきたいと思います。

【三宅】とくに語学は失敗の連続ですからね。

【ハリー】そうです。そういう意味では、失敗したときにちゃんと修正してくれる先生と出会ってほしいなと心から願いますね。生徒が間違えたときにスルーするかスルーしないか、つまり失敗を成功につなげてくるかは先生次第ですから。

僕がたまに行う英語のイベントでも、生徒さんの英語は結構細かく修正するんです。もちろん相手のレベルに合わせた修正ですけどね。すると生徒さんがした失敗がプラスに転じる。今度はそのプラスになった知識を使って新しい表現にチャレンジする。そこで失敗したら、またプラスに変えればいい。

【三宅】そうやって失敗を捉えられるようになると、人生が楽になるというか、楽しくなりますね。「失敗したらいけない」というのが大前提にあると非常にしんどい。

【ハリー】そうなんです。ただし、「同じ失敗を何度も繰り返していい」という意味ではありません。僕の友達でもいるんです。失敗を恐れずにいろんなことにチャレンジして、仕事もバリバリがんばっている。でも、一緒に会う約束をするといつも10分から15分遅刻してくるんです。そこは直せよと思いますけどね(笑)。そんなところで信用を失うのって、もったいないですから。

【三宅】マイナスをプラスにつなげることが大事なんですね。

【ハリー】はい。マイナスがあったらプラスにして、それを次のマイナスにつなげて、それをまたプラスにする。こういうマイナスとプラスの連鎖を続けることが人生なんじゃないかなと思うんです。

【三宅】今日はどうもありがとうございました。

(構成=郷 和貴)
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