参加者としては、無料ないし低価格で気軽に参加できることが最大のメリット。
ただし、どんな相手とマッチングされるかという安心面は、会員管理がしっかりしている大手に比べると少々不安が残るところです。参加する際には、運営者情報がしっかり明記されているかを確認することをおすすめします。
このように、コロナ禍によって3密を避けながら出会いを提供する方法として、オンライン合コンが広く開催されるようになり、その分だけ運営業者も急増しました。
街コンから既婚者合コンまで……「出会いビジネス」全貌
しかし、この現象は今回のオンライン合コンだけに限らず、出会い産業の歴史的に見ても、何かしらの合コンバブルが起きるたびに業者がどっと増えては乱立し、生き残り戦争が巻き起こるのです。
<街コン>
かつては2012年に、街ぐるみで食べ歩きしながら合コンをする「街コン」が大流行し、全国各地で毎週のように数百人~千人規模のパーティーが開催されて「街コン」という言葉が流行語大賞にノミネートされるほどの人気を博しました。この街コンバブルの時も、街コン主催団体がどっと増え、街コン情報のポータルサイトも乱立。この波に乗ったのは、学生イベントや異業種交流会を主催していたようなイベントオーガナイザーや、ウェブサイト制作を得意とするIT関連会社が多く見られました。一見、イベント業とはかけはなれた印象のIT企業の方たちが、突然街コン業者になるという現象が当時はよくありました。面白いですよね。
そして1~2年経つと街コンバブルも一段落してきて、その業界を司るのは数社に落ち着いてきます。
そのなかで、「街コンジャパン」を運営するリンクバルが、2015年に東証マザーズに上場しています。設立から3年半で上場という、なんとも夢のある話です!
その一方で、先述したように元々システムエンジニアだった人が、街コンブームに乗って街コンサイトを立ち上げて起業、一時はかなりバブリーな社長さんになっていたが……今は消息不明というケースも。街コンバブルの明暗ここにあり。
<相席居酒屋>
その後、まだ記憶に新しい2014年頃からは「相席居酒屋」が流行しました。元々はガールズバーと居酒屋を掛け合わせた「居酒屋はなこ」を運営していたセクションエイトが、見知らぬ男女が相席して出会いを楽しむ「相席屋」をオープン。盛況時には行列ができて、2時間待ちになるのもザラというほどの人気を博しました。
すると、またしてもこの相席ブームに乗っかる飲食店が急増。美味しい料理を打ち出した相席ダイニングや、エグゼクティブ層向けのラグジュアリーな相席ラウンジ、キャバクラに近いイメージの相席パブなどなど……一時は渋谷や新宿、池袋などの繁華街には「相席○○」という様々な名称のお店がひしめき合っていました。それも今ではだいぶ減ってきて、厳選された相席店が残っているのが現状です。
<既婚者合コンサークル>
2018年頃からは、知る人ぞ知る「既婚者合コン」が密かなブームに。ある意味“危婚者合コン”な気がしないでもないですが、結婚後の友達づくりの場として人気を博しています。
例によって、既婚者合コンを主催する団体も一気に増えました。イベントの告知があると、すぐに満員になるほどの人気です。