マスク転売で初の逮捕者

そういったことを生業にしている人たちがいるのです。彼らは、いずれ、規制や基準が明確にされ、大手企業や正当な企業が参入してくることを理解しており、非常に短い間に、大きな利益をあげるのです。

今回のマスクバブルに関しては、無印良品が綿製マスクを6月上旬から順次発売すると発表し、ユニクロも速乾性・通気性に優れた機能性商品「エアリズム」を利用したマスクを製造し、今夏より販売する計画です。他にも正当な企業が適正価格で消費者への提供が進むおかげでマスクバブルの終焉を迎えることになりそうです。

新型コロナウイルスの感染拡大でマスクが品薄となるなか、輸入業者から仕入れたマスクを転売した疑いで、高松市の会社社長が逮捕されました。マスクの転売は今年3月から法律で禁止されていて、警察によると、逮捕されたのは全国で初めてです。報道によると、4月末に岡山県内の輸入業者から中国製とみられるマスク7万枚を会社名義で約300万円仕入れ、このうち1万6000枚を香川県と岡山県の2人の自営業者に1枚当たり5円程度を上乗せして転売した疑いが持たれています。

トヨタのマスク製造の本当の意味

岡山県警察本部は転売の規模の大きさなどからこの法律を適用し、全国で初めて逮捕しました。これまでの調べで、仕入れた7万枚のマスクのうち残りの5万枚余りもSNSなどで購入者を募って転売したほか、別に仕入れた9万枚のマスクも転売した疑いがあり、合わせて数十万円の差額を得ていたとみられるということです。

転売の規模が大きいことを理由にしていますが、利益は数十万円……。規模? このあたりには違和感を覚えますが、他の業者に対する“見せしめ的”な逮捕だった可能もあるでしょう。この様に、警察によるメスが入ることで、市場は正常さを取り戻していきます。

今回のコロナ危機に際し、必要な時に、必要なモノが手に入らないという事態に直面しました。日本はマスクのほとんどを国内で調達できなくなっていたのです。トヨタのマスク製造の意味は「国内に技術と人材を残しておく重要性」を伝えています。5月12日、2019年度のオンライン決算会見で、豊田章男社長は国内生産300万台体制について触れ、改めてそれを死守し続けることの重要性を強調しています。