そんな中でパチンコ業界は怒りを爆発
夜の繁華街での接待を伴う飲食業に関わる人が増えていることについて、小池百合子東京都知事も「ステイホーム週間が終わった後の増加ということだと思う。どのような形で対策をとっていくのか検討しているところだ。院内感染と夜の街の対策は目下、都にとって明確な課題なのでしっかり対応したい」と述べている。
夜の繁華街に四苦八苦する都。そんな中で、パチンコ業界は「おれらへのバッシングはなんだったのか」と憤る。
「パチンコはここ数カ月間、日本全国から大バッシングを受けました。緊急事態宣言の中、営業していたことへの批判ですが、そんなのはパチンコ業界に限らず、飲食店や小売店でも営業していた店はありました。それなのに、われわれは営業している店を都が公開するなど、“処刑”をくらいました。これはパチンコ業界に対するヘイトなのではないでしょうか」(都内パチンコ店に勤務の男性)
一番怖いのはコロナじゃなくて人間
パチンコ店は3密状態にあり、感染リスクが高いとして、都などは休業要請を出していた。しかし、ふたを開けてみるとパチンコ店でクラスターが発生した事例はなかった。それにもかかわらず東京都医師会がクラスターの発生した場所としてパチンコ店を挙げ、その後東京都医師会は訂正し謝罪した。さらにいえば、ここぞとばかりに“パチンコ憎し”な人たちがパチンコ店をたたき続けた。
「パチンコの規制は強化され、パチンコ離れも年々進んでいます。そんな中で、今回の自粛要請です。店を閉めた同業者もいました。店を開けていた人だって、従業員の生活を守るための苦渋の決断だったのでしょう。それを自治体や国を挙げて、マスコミも面白おかしく報道して……。私たちは人間以下の存在なのでしょうか。パチンコ店の客は基本的に喋りませんよ。たまに叫ぶ人はいますが……。それに横並びで座ります。アルコール消毒だってこまめにやっている。それなのに、なぜわれわればかりがこんな仕打ちをうけなくてはいけないのでしょうか。理不尽すぎます」(同男性)
コロナ禍で、夜の繁華街への休業補償については、関係者以外からも多くの賛同が集まった。一方で、パチンコ店に対しては同情の声はほとんど聞こえてこなかった。クラスターが発生した事実がなかったという結果を見ても、マスコミのパチンコたたきは本当に正義だったのだろうか。混乱に陥った国民を扇動し、視聴率を稼ぎたかっただけではないのだろうか。
一連の騒動の中で、最も怖かったのはコロナではなく、人間だったのではないだろうか。