人間関係に自信を持つ「REACHメソッド」

こうした「許し」や「手放し」の方法は、心理学のメソッドとしても確立されています。

ここではアメリカの心理学者エベレット・ワーシントンが考案した「REACHメソッド」という方法を紹介します。紙とペンをご用意ください。

REACHは、Recall(思い出す)、Emphasize(目立たせる)、Altruistic Gift(視点を変える)、Commit(許し、手放す)、Hold(維持する)の頭文字からきています。

STEP1 最初は、Recall(思い出す)

相手を恨み、許せないと思うようになったきっかけについて思い出します。ポイントは、そんな扱いを受けた自分を責めたり、相手に憤ったりするのではなく、何があったかを客観的に書き出すこと。同時に、そのときあなたがどんな感情になったかも書いておきます。

STEP2 次は、Emphasize(目立たせる)

相手がなぜ、あなたを傷つける言動を取るのか。その理由を相手目線に立って想像し、書いてみましょう。他人を攻撃する人たちにとって、こちらに落ち度があったかどうかは、さほど重要ではないことが見えてきます。

STEP3 次は、Altruistic Gift(視点を変える)

相手とあなたの関係からいったん離れて、あなたがほかの誰かにきつく当たった場面を思い起こします。そして、その相手から許されたとき、どういう感情になったのかを書き出します。このステップを踏むことで、他人を許すことそれじたいが本人にとっても、相手にとっても精神的に利益(ギフト)をもたらすことがわかります。