「スマホの次」に来るサービスにも注力している
マイクロソフトは、次世代のコンピューターサービスとされる、「Ambient Computing(アンビエントコンピューティング)」に対する取り組みでも注目されています。これまで、コンピューターによる情報処理は、ハードウェア(製品)の存在が前提でした。パソコンやスマホがあって、それを操作しないと何事も起きません。しかし、「環境の」とか「周辺の」という意味の「アンビエント」コンピューティングでは、特定のハードウェアを使うことが想定されておらず、周辺に存在するさまざまなデバイスが、ユーザーのやりたいことを先回りして認識し、“自動的”に実現していきます。
IoTやスマートスピーカー、クラウド、ウェアラブル・コンピューター、拡張現実(AR)など、さまざまな技術が組み合わさり、さらに進化したものといえます。マイクロソフトは、すでにアンビエントコンピューティング用のデバイスの開発を始めている模様で、スマートフォンに取って代わる可能性を秘める、として大きな期待を集めています。
「私達のアイデンティティに忠実であり続ける」
以上、事業の変遷などからマイクロソフトの特徴や強みについてまとめてきました。新型コロナウイルスの感染拡大に対して、リモート環境の整備や感染統計情報のタイムリーな共有など、ソフトウェアが役割を発揮するものは多々あるはずです。
冒頭でナデラCEOがマイクロソフトのミッション「地球上のすべての個人とすべての組織がより多くを達成できるようにエンパワーする」に言及したことを紹介しました。ナデラCEOは、「大きな混乱と不確実性の中で、私たちの目的に基づいて行動し、私たちのアイデンティティに忠実であり続ける能力が最も重要」とも述べています。GAFAをも凌ぐ企業マイクロソフトには、今後も大いに期待したいと思います。