リバースモーゲージで支払うのは利息のみ

自宅を担保に金融機関から融資を受けるという点では住宅ローンと同じである。しかし、住宅ローンは元本・利息を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージで支払うのは利息のみだ。

「リバースモーゲージを活用するシニアの方の相談にも何度ものったことがあります。しかし、みなさん『こんな程度しか借りられないのか』と納得のいかないケースがとても多い。借りられる額のイメージとしては不動産の売却値の半値以下でしょうか」

持ち主の死亡後、法定相続人がその不動産を売却するなどして一括返済をすることになる。住んでいた本人は家賃も払わず、キャッシュが手に入り楽になるが、不動産という大きな遺産がひとつなくなる遺族は浮かばれないかもしれない。しかし、リースバックもリバースモーゲージも、どちらも失敗する人が多い。藤川氏によると、その理由は非常にシンプルなものである。

「いままでお金に困っていた人でも、まとまったキャッシュが入ると結局すぐに使ってしまうんです。一時的なものだと自分でもわかっているはずなのに、海外旅行に行ったり、子どもや孫にお金を使いだしたり。持ち家を使って老後資金をつくる方法はいくつかあるわけですが、その際に考えるべきは資金が入ったあとどのように生活するか。そこを計画しておかないと、あればあるだけ使ってしまうものなのです」

老後資金をどうつくるかも考える必要があるが、それよりもどう使うかのほうがよほど重要ということだ。

【関連記事】
タワマン「年収10倍住宅ローン」の末路
五輪選手村タワマンを買う人のヤバい老後
「コロナで韓国経済は地獄に落ちる…」隣国で通貨危機!日本にスワップ要求
軽い気持ちで不動産投資に手を出した40代会社員の末路
部屋を片付けられない女性たちが抱える「心の闇」