「こだわらない」と決めるだけで楽になる

こだわるか、こだわらないかを決めるだけでずいぶん楽になります。実際には、多くの人がこだわらなくてもいい些細なことでイライラしているものです。私の知人に、妻の料理の味付け、掃除の仕方、洗濯物のたたみ方などが自分のやり方と違うからと、いちいち妻に対してイライラしている人がいます。よくよく聞いてみると彼は、自分の母親と妻のやり方を比べて、いちいち「違う」と感じてイラだっているのです。

嶋津良智『なぜ、突然妻はキレるのか?』(フォレスト出版)
嶋津良智『なぜ、突然妻はキレるのか?』(フォレスト出版)

母親の影響でできた心の枠に、妻のやり方が入らないことがイライラの原因です。別の女性は、夫の食事の仕方や、服を脱ぎ散らかしたり、片付けをしないことなどにイライラしています。それが自分のやり方と違うからです。

それらが二人の人生に大切かどうかを一度考えてみるとよいでしょう。大切ならこだわります。そうでないなら、こだわる必要はありません。たくさんのこだわりを抱えていると、考えることが増えます。うまくいかないことも増えます。イライラが少しずつ増えていきます。イライラがイライラを呼ぶ、イライラが別のイライラを大きくするという「イライラの相乗効果」によって、ストレスまみれになることもあります。

そこで不要なものを見極め、勇気をもって捨てます。そのとき「まあ、いっか」「○○にはこだわらない」と思って自分の心にピリオドを打ちます。とても簡単なことですが、するとしないとでは大違いです。どんどん捨てたり、やめたりすることによって、本当に大切なものだけが残ります。気にしないという選択肢をもつと、イライラから解き放たれます。

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