擦り合わせられない価値観はどうすればいいのか

なかには擦り合わせられない価値観があります。そのために別れてしまうカップルもいます。思想・信条、宗教観、政治観などです。

擦り合わせられない価値観は事前に知っておくことが重要です。たとえば、私の友人にある宗教の熱心な信者がいました。宗教に関係ない人と恋愛関係にあったこともありますが、結婚相手は同じ宗教の信者と決めていました。

そこまで重要なものでなければ、受け入れるか、一時的に「追放する」という方法があります。私は、かつては家具やインテリアについて自分なりの好みがありました。自分の好みを開示し、妻と意見が違うときは話し合っていました。しかし、いまは受容しています。妻のほうが家にいる時間が長いので好きにすればいいと思っています。多少の違和感はあっても、受け入れると決めています。二人で選びにいっても「私はこっちがいいけど」と開示することはありますが、最終的には任せています。

「8割スルー、2割話し合い」がイライラしないコツ

男女の間に生まれるイライラやムカムカへの対処法は、大きく分けると二つです。「え?」と思った違和感に対し、

①「こだわらない」と決めてスルーすること(つまり「追放する」、です)
②「こだわる」と決めて時間をかけて話し合うこと

価値観の違う二人なので、お互いの考え方や行動に違和感はあって当たり前です。さらに忘れてはならないのは、違和感をもっているのはあなただけではありません。相手も必ず違和感を抱いていて、時々それを口に出したり、黙ってスルーしたりします。あなたが「なんでそんなことを?」と思うようなことを、「じっくり話し合いたい」と言われることもあります。違和感はお互い様なのです。

基本的には、二人の幸せにつながることは擦り合わせます。「こだわる」ことには時間をかけ、「こだわらない」ことはなるべくスルーします。割合としては「8割スルー、2割話し合い」が私の感覚であり、イライラしないコツです。

たとえば、夫は妻に朝起きて食事をつくってほしいと思っていました。しかし、妻はギリギリまで寝ていて、自分の身支度を整え、出社してしまいます。夫はイライラしていました。でも妻は悪気があるわけではなく、夫のイライラには気づいていません。まず夫がすることは「いまのままでいい」(こだわらない)のか「起きて食事をつくってほしい」(こだわる)のかを決めることです。

こだわらないならそのままスルーし、朝食は自分でつくる、コンビニで買う、ファストフードを食べるなど別の解決策を実行します。こだわるのであれば、まずは自分の気持ちを伝えます。理解してもらえるか、実行してもらえるかはわかりませんが、まずは気持ちを開示します。

でも、それを受け入れて、やるかやらないかを決めるのは奥さんです。やらないからといって、怒ったり不満を述べたりするのは筋違いです。やってほしいなら、まず、気持ちを伝え続けることです。それと同時に、やってほしいことを奥さん自ら「やりたい」、あるいは「やらなくては」と思ってもらうために、自分に何ができるかを考え、環境をマネジメントしていきます。