【理科:身近な生き物の世界編】
公園や野遊びがもっと楽しくなる
『たのしい理科こばなし ①生きものとかんきょう』宮内主斗 星の環会
身近な野草や木、虫や猫からアフリカの動物までいろいろな生き物を仲間ごとに解説します。例えば、ホトケノザとサルビアは同じ仲間です。どこに目を付ければそれがわかるのでしょうか。図鑑ではなかなかわからない、その生き物の生活の仕方が見えてくる本です。選者自身が“こんな本があったら”という思いで作りました。(宮内)
身近にある知らない世界
『目に見えない微生物の世界』(河出書房新社・エレーヌ・ラッジカク、ダミアン・ラヴェルダン、セドリック・ユバ、クリスティーヌ・ロラール)
顕微鏡を使わないと、決して私たちの肉眼では詳細に見ることができない微生物。海の中にも、土の中にも、家の中にも、着ている服の繊維や皮膚にも、どこにでもいる隣人のような存在です。その奇妙で美しく、不気味で不思議に満ちた世界をじっくり観察できる。絵だからこその詳細かつ明確な表現は、何回見ても飽きません。(科学読物研究会)
動物を仲間分けしてみよう
『せぼねのある動物たち』(仮説社・板倉聖宣)
この本は、「科学者が言っていることは本当かな?」と素人目線で疑問を投げかけ、「科学は信用できて、役に立つ」と感じることができる本です。動物の仲間分けも面白い。科学は覚えるものではなく、信用して使うといろいろ発見できて楽しいと感じられる本です。(宮内)
【理科:地球の歴史をひもとく編】
笑いながら進化への興味が湧く
『おもしろい! 進化のふしぎざんねんないきもの事典』(高橋書店・今泉忠明)
オオアリクイは、シロアリを食べるために細長い口に進化した。そして、前足はシロアリの巣を壊すために強力な爪を手に入れた。しかし、この爪は、歩くのにとても邪魔。このように、進化した結果できてしまった残念な部分にスポットを当てて書かれた本です。かわいいイラストと面白おかしい紹介文にうならされます。(宮内)
鳥はもともと恐竜だった⁉
『恐竜は今も生きている』(ポプラ社・富田京一)
ティラノサウルスには羽毛があり、恐竜は鳥に進化した。そんな最新の研究成果を、順を追ってユーモラスな絵とともに解説。恐竜は、脚のつき方がヒトと同じで、活動のための熱を自分で作る内温動物だったことも化石研究から判明。子供は新しい情報に驚きつつも、自分の知識を整理しながら納得できる。鳥を見る目が変わる本。(科学読物研究会)
石の中は見たこともない驚異の世界
『石の卵』(福音館書店・山田 英春)
見た目は丸い石ころなのに、割ると断面がきれいな模様になっている不思議な石の数々を紹介。神秘的な美しさと、それがどのように作られたのかを説明していきます。長い年月をかけて自然の力で作られた色と形に思わず目を奪われます。鉱物や地学に興味を持たせるきっかけになる一冊です。(科学読物研究会)