「学級委員」も現れた

例えば、こんな問題を出しました。

スマホ学園
Qこの□に当てはまる漢字はなんでしょうか?
答え:空
Qこの4つの数字を使って、10を作ってください。+-×÷は何度でも使っていいです!
「1」「1」「2」「9」
(例:1×9-1×2=7、のように、+−×÷を自由に使って10を作る)
A 「1×9+2-1」

このような問題を出題すると、コメント欄では「だれが一番早く答えられるか」というゲームが始まります。そして1番になった人のコメントとユーザーネームを読み上げると、その人が「やった!」と喜びのコメントを打ち、それを見ている人が「おめでとう!」「自分も惜しかった!」とさまざまな反応を返してくれます。

また、答えが複数ある問題を出すと、自分だけでなく、ほかの生徒の回答も見られるので、「あっ、そんな回答もあるんだ!」と他者の考えを共有できるようになったのです。

このように、収録済みの動画とは異なり、生配信であればコメントという形でアウトプットを誘発できるのです。

また、驚いたことに、このスマホ学園には本物の学校のような構図もあらわれました。

運営開始から2日目のこと。2日続けて来てくれた生徒の一人が、他の人の少しふざけたコメントやネガティブな発言に対して「そういうのは良くないよ」「ふざけてないで、ちゃんと聞こうよ」と発言したのです。そしてそれをほかの生徒が、「あっ、学級委員だ!」とはやし立てました。

コロナを新たな学びの契機にしよう

そして次の授業までの空き時間には、「あっ、○○さんだー」とか「みんなお昼何食べた?」と、リアルの学校のような盛り上がりを見せるようになったのです。

西岡壱誠『東大式スマホ勉強術 いつでもどこでも効率的に学習する新時代の独学法』(文藝春秋)
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僕らは何も特別なことはしていません。ただ、コメント欄を読み上げることでコミュニティの形成を後押ししただけ。それだけで、このような盛り上がりが見られるようになったのです。

このようなコメント欄での盛り上がりを見ていると、ネット上でのコミュニケーションに対し、今のスマホ世代がまったく抵抗感をもっていないことがわかります。このことから、僕はネット上でも学校と同じようなコミュニティを形成することは十分に可能だと感じました。

学びの形態は非常に多様になっています。

コロナウイルスの休校で、僕の受け持つ生徒の多くが「今まで活用したことのない勉強」に足を踏み入れています。休校で学校に行けないからこそ、動画やスマホアプリ、生配信授業などの新しい学びに挑戦しているのです。きっとその体験は、コロナウイルスが終息した後も持続することでしょう。

臨時休校を「勉強ができない時期」として捉えるのではなく、多くの生徒がこうした「もう一歩踏み超えた勉強」の契機にしてほしいと思います。

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