「買う」ならローン以外の出費も想定せよ

「買う」ならローン以外の出費も想定せよ

ところが、今現在に限っては、家を購入する千載一遇のチャンスが到来しているといえる。理由は3つあり、1つ目は売却物件の価格が下がり、バーゲンセールの状態になっていること。2年前と比べれば数百万円安く購入できるケースが多い。2つ目の理由は、史上最低の超低金利が続いていること。3つ目は税制改正で住宅ローン減税が過去最大幅になったこと。2009~10年入居については最大で500万円(長期優良住宅については600万円)の税金が還付される。したがって、「ここに住みたい」「こんな家に住みたい」という条件がピッタリ合致するような物件があれば、検討に値するといえよう。

ただし「家を買う」ということは、(1)土地、(2)建物、(3)住宅ローンの3つを買うことだと心しておくこと。土地と建物についてはいうまでもないが、どの住宅ローンを選択するかで実質価格は大きく変動する。仮に3000万円を35年固定金利(元利均等)で借りた場合、総返済額は金利が2.5%だと約4505万円、3.5%だと約5208万円で、1%の差で700万円以上も違ってくる。現在は超低金利なので借りるのなら長期固定金利で借りるのがいい。

長期固定金利の住宅ローンといえば住宅金融支援機構の最長35年の「フラット35」が有名だが、現在はいくつもの金融機関が独自で35年の長期固定金利の住宅ローンを扱い、「フラット35」よりも金利を低く設定しているケースが多いので、よく調べてから選択すべきだろう

※すべて雑誌掲載当時

(構成=守口 充 撮影=宇佐見利明)
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