「電話機代」分離で料金体系が激変
2007年11月を境として、携帯電話の料金体系は大きく変化した。NTTドコモやauを使っていて、新規加入や機種変更がこれ以前であれば、新しい料金プランに変更することで毎月の料金は2000円程度も安くなる。ただし、料金プランを変えるには機種変更が必要だ。
最大手のNTTドコモは07年11月から「バリューコース」をスタートさせている。それまでは毎月の料金に「電話機代」の一部が加算されていた。このため電話機を長く使い続けると、すでに“償却”の済んだ電話機代も支払わざるをえず、次々と機種を乗り換えるのが賢い方法だった。ところが新プランでは、「電話機代」が毎月の料金から切り離された。電話機の価格は上昇したが、毎月の料金は安くなり、1台を大事に使い続ける人が得するようになった。
auも07年11月から「シンプルコース」を始めている。08年6月には月額料金をさらに引き下げ、電話機代が分離したプランをメーンとした。なおソフトバンクは例外的に買い替えなしで「ホワイトプラン」などの電話機代の分離したプランに変更できる。
このように新しい料金プランは「電話機代」と密接な関係にあるため、機種変更が前提となっている。「最近、携帯電話の価格が高くて機種変更しづらい」という声を聞く。確かに最新機種の価格は5万~6万円程度に上昇したが、機能的には2万円程度の型落ちの機種でも十分。ドコモ、auともにこの価格でワンセグ搭載機種を購入できる。3年後の「WBC」を考えると、ワンセグは必要だ。
しかも、この出費は十分に元が取れる。ドコモの場合、「FOMAプラン49」から「タイプS バリュー」に料金プランを変更すると月々1942円(税込)も安くなる。たとえ機種変更に2万円がかかっても、1年間で元は取れる。さらに、新しい料金プランは「ファミ割MAX50」といった家族割引も受けられ、基本料金はさらに下がる。