都内では子どもの「中学受験」は、ごく普通の家庭でも関心事になる。教育専門家の小川大介氏は「かつての中学受験は、一部の家庭がするものだった。だが、文京区や世田谷区などには、8割以上が中学受験をする学区がある。状況が変わっているのだ」と解説する――。

※本稿は、小川大介『親も子も幸せになれる はじめての中学受験』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。

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毎日が忙しすぎて、心に余裕が持てない

朝は誰よりも早く出勤し、昼はコンビニのおにぎりを頰張りながらパソコンに向かう。それでもやり残している仕事はあるけれど、タイムリミット。家に一人で留守番をしている子どもがいると思うと、「早く帰ってあげなきゃ!」と気が気じゃない。周りがまだ仕事をしている中、一人先に帰る気まずさ……。

そんな葛藤と毎日戦っているのに、家に帰れば「取り込んでおいてね」と言っておいた洗濯物がベランダに干しっぱなし。リビングの机には、宿題の漢字ドリルが途中で止まっている。そして、わが子はソファーに寝転んでゲーム三昧。その姿を見て、怒りが爆発!

そんな日々にグッタリ……、という働くお母さんの声を耳にします。

共働きが増えている今、自分自身も仕事は続けたいと思っているけれど、なにせ毎日が忙しすぎて心に余裕が持てない。特に子どもが小学生になってから、その大変さを強く感じている親御さんは多いのではないでしょうか。