昔は15歳まで進路を考えなくてもよかった

大学受験においても、知識重視型の入試が記述力や思考力、表現力が求められる入試へと変わろうとしています。こうした力は、幼いころの体験や家庭での過ごし方によって身につくものと言われると、幼少期からたくさんの習い事や特別な体験をさせておかなければと、あれもこれもやらせたくなる。

一方、これから世界がますますグローバルにつながるこの時代、国内だけではなく海外の大学へ進学し、海外で働くという選択肢も無視できません。世界の情報を得るためにも英語の力は必須ですから、会話の力と異文化理解を考えると、十代のうちに海外留学をさせたいと考えるご家庭も増える一方です。

子育ての選択肢の幅が、ますます広がっています。

小川大介『親も子も幸せになれる はじめての中学受験』(CCCメディアハウス)

今までなら15歳の高校受験を迎えるときまで、深く考えなくてもよかった子どもの進路を、小学校受験であれば2~3歳のうちに、中学受験であれば8~9歳のうちに決めなければならなくなっているのです。

目の前にいるわが子はまだこんなに幼いのに、決めなければならないことが前倒しになり、しかもその選択肢が多い。そのため、何を選択してよいのかわからず、子育てに不安を感じている親御さんがたくさんいらっしゃいます。

実際、私のセミナーにいらっしゃる親御さんたちからも、専業主婦の方も働いていらっしゃる方も区別なく、さまざまな不安の声を聞きます。

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